4月14日はネパールの正月でした。この日、弊社のネパール人従業員3人をご紹介してくださった南海電鉄グループ様主催のパーティに招かれました。南海グループ様は日本の労働人口不足、特にIT人材の不足を解決するためネパールの優秀な人材を集めて日本語の教育をしてくれる「寺子屋アカデミー」と提携してJapaleというプロジェクトを立ち上げられました。
弊社は2020年の4月に初めてこのプロジェクトの紹介を受けたのですが、最初はネパール人に対する知識不足から大きな期待はしていなかったので、あまり採用に前向きではありませんでした。それでも会ってみなければわからないと思いなおして半信半疑のまま面接を行ったところ、集まってくれた10人のネパール人メンバーの優秀さにとても驚かされました。
家具メーカーである当社はCADエンジニアを募集したのですが、マンションの設計図を描ける人、自動車の設計図を描けるレベルの人が5人ほどおられました。技術的には当社が求める水準以上の人材が多数応募してくれたわけですが、優秀な順に採用・・・という訳にはいきません。日本語を学んで話せるようになっていたとしても日本人従業員と打ち解けてチームワークを育成していけるような人柄を重視して判断することにしました。
面接した10人のうち1人だけ女性が参加してくれていました。一番若く、経験も少なかったのですが日本語の発音がとてもきれいなこと、誰もが好印象をうける丁寧な話し方をしていました。他の9人の中には技術的により優秀な方、日系企業への勤務経験があり日本語を話せる人もいたのですが直観的に来日して当社でうまく働ける人はこの女性だと感じました。こうしてコマイのネパール人社員第1号が誕生しました。2020年10月に採用内定して2021年7月から就職予定だったのですがコロナで来日が約1年遅れました。その間、リモートワークでもしっかり仕事に取り組み日本語の勉強を継続してくれたBさん(以後Bさんと表現します。)は2022年6月に来日、11カ月遅れで念願の日本にやってきました。その後の活躍は昨年8月2日に関西テレビで放映された報道ランナーの特集の通りです。
そして10カ月が経過し、Bさんの後輩として男性2人を新たに採用、コマイネパール人社員は3人となりました。その3人以外にも来日して関西の企業で働くネパール人社員が会社の垣根を越えて集まり、ネパールの新年を祝うのが今回のパーティでした。主催者の南海電鉄さん、日本語教育のサポートをしてくださった関西大学さんの挨拶に混じって採用企業の代表としてスピーチの役目を仰せつかった私は最初の第一声で「ナンヤン・ボルソコ・ソバカンマナー」と発しました。ネパール語でHappy new year という意味です。おそらくネイティブの発音にはほど遠かったと思いますが、ネパール人メンバーからどよめきの声が聞こえたので、意味は通じたと思います。和やかな雰囲気でパーティが始まりました。
次回に続きます。