訪日外国人旅行客

 例年より早く桜が開花した日本に大勢の外国人旅行客が来てくれています。当社の大阪支社は難波にありますので通勤の途中に大きなトランクを運ぶ旅行客を目にする機会が一気に増えました。コロナ前は中国の人々が圧倒的に多かったのですが、最近は東南アジアの人々が一番多いように思います。円安効果もあるのでしょうが、小さいお子さんを連れたご夫婦の姿が目立つのはそれだけ日本は安全だと思ってもらえているからではないでしょうか。

 そんな良い評価を頂いてわが国でたくさん買い物や飲食をしてくださるお客様に対してなのですが通勤電車に乗った時に「この電車は当駅までです。」という日本語がなかなか通じていないことです。毎朝通勤の電車が尼崎方面に向かっているのですが、運航が難波までの便に乗った時に降りなければいけないことに気づかない旅行客が何人かいらっしゃいます。ついおせっかいで「You can’t ride ths train」と下車を促していますが正式な英語では「This is the last station」というそうです。

 私も海外で地下鉄に乗った時に現地の言語で「この電車は当駅までです。」と言われてもわかりませんでした。ただ、日本人なので周りのお客さんがみんな降りていくのをみると同調圧力で一緒に降りて事なきをえていました。こういう時は日本人的な右に倣えの行動が役に立つようです。しかし、海外の人は他人は他人、自分は自分という判断で行動される人が多いので他の乗客が下りて席が空くと喜んで座りにいかれます。私がおせっかいを焼かなくても車掌さんが巡回して下車を促すので特に問題はないのですが、少し英語のアナウンスを混ぜてもよいのではないかと思いました。

 振り返ってみると2019年頃、新型コロナ感染拡大以前は空前のインバウンド需要に沸いており、鉄道会社も百貨店も英語・中国語・韓国語の表示・アナウンスが溢れていました。2023年1月2月の訪日外国人トップは韓国で113万人(日本政府観光局発表データより)。コロナ前の75%まで回復してきています。以前、紹介させて頂きましたベトナムはその後は伸び悩んでおり約10万人で2位台湾50万・3位香港27万・4位アメリカ17万・5位タイ13万についで6位となっています。驚くのは人口750万人の香港から3.6%にあたる27万人が訪日してくれていることです。5000万人の韓国(2.2%)、2300万人の台湾(2.1%)と比べても1.5倍も多く、30人に1人が日本に旅行に来てくれている計算になります。リピーターもいらっしゃるとは思いますが、すごい比率で日本に来てくれていると思います。距離が近いのもありますが日本に来たいと思ってもらえるのは本当にありがたいことです。

 弊社は観光業ではありませんが、空港設備にパーテーションをたくさん納品させて頂いています。直接ではないものの微力ながら観光に携わる交通機関・商業空間を快適にするお手伝いができれば幸いと考えて日々のモノづくりに取り組んでまいります。

 これから桜満開のシーズンがやってきます。一人でも多くの観光客に日本を訪れてもらい、楽しい思い出を持ち帰って頂くことを願っております。

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