10年①

 3月11日は東日本震災の日でした。
当日は14時45分に職場で黙祷をさせて頂きました。早いものであれから10年が経過しています。

 あの年は、2月に父が亡くなってすぐだったので今でも鮮明に覚えています。
母が仙台にお祈りに行って連絡が取れなくなってしまい、最悪の事態もあり得ると覚悟していました。
幸い山の方にいた母は無事でしたが、一歩間違えれば1ヶ月以内に両親を二人とも失っていたかもしれません。
改めて大自然の前では、人間は非力で小さな存在だと感じさせられる出来事でした。

 あの頃は、父が亡くなる半年前に社長の座について左右まだ手探りの状況でした。
専務の立場から大きく変わったのは、それまで自分が活躍して業績を上げることが意識の中心だったのが、どう
すれば社員が努力して活躍してくれるのかに意識が向かうようになったことでした。

 1年目は社員が動揺しないように父が行ってきた経営をほぼ踏襲していましたが、2年目からは大きく変えて
いきました。組織の配置転換、決算期の変更といった「外側」の変更も行いましたが、理念の変更と会社ロゴの
変更など「意識の内側」の変更の方がよりインパクトが大きかったと思います。

 数多くの失敗をしましたが、今回より後継者としての10年を振り返りたいと思います。
次回は「10年②」に続きます。 

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