一年間ありがとうございました。

皆様、あいにくの雨ですが年末最後の日曜日いかがお過ごしでしょうか?

当社は28日で業務終了とさせて頂きました。

基本的に大掃除がメインでしたが、年明け出荷希望の注文も結構動いてましたので、アベノミクスと言われる円安株高の景気浮揚感が2013年を待たず動き出して良い期待を感じながら有終の美を終えることができたと思います。

当社も輸入品の販売ウエートが高いので急な円安は困る部分もあるのですが、まずは景気が良くなってくれることが日本全体にとっても良い事ですので、円安は85円〜90円程度を維持して株価はどこまでも上がってくれたらいいなと、都合の良い期待をしています。

自動車を始めとする輸出産業では100円まで行ってほしいという言葉がありますが、円高で歯止めがきいているガソリン代の値上げが1ドル100円になったらまた高騰するのではと思います。輸入資源が全て値上がりするわけですので原発を使えない電気代はさらに上がる。金属、木材から食料品まで輸入品全てのインフレに景気回復と所得向上が間に合わないのではと少し心配している今日この頃です。

株価上昇についても1ドル80円の時に8,000円だった株は1ドル100円で1万円ならドルでは同じ10ドルで資産価値が上がってないことになり、外国人投資家からは上がっても為替損と相殺になってしまい投資魅力が薄れてしまいます。

産業空洞化を防いで日本で生産するには円安誘導が必要と言われますが、ドルで調達した材料を日本で加工して、ドルで輸出して利益を稼ぐ企業なら日本の製造経費はドル換算で安くなり、ドル売上-ドル原価=ドル利益の円換算は利益が増える計算で業績は良くなります。輸出企業にとっては輸入材料費と輸出販売価格はドル建てで変わらず、日本での製造経費は円安で安くなり、ドル利益は円安で上昇するというとてもありがたい効果が生まれる状況です。企業の利益が増えるので株価は上昇するのですが、はたして給与は上げてくれるのでしょうか。上げてもらえなければ今まで円高で安く輸入できていた食料品やガソリンが値上がりするのですから生活は大変になってしまいます。

企業側としては円安で海外生産より日本生産の方がコストメリットがあるので国内回帰してくる訳ですから、給与アップは円安メリットの範囲内で納めたいというのが実情でしょう。そうなると生活品の値上がりを補うだけの給与アップは難しいかもしれません。

という訳で円安も円高も極端すぎないのが、私たちの生活の安定には望ましいのですが自民党と来年総裁が交代される日本銀行の為替政策に注目したいところです。

結局、日本が昔のように豊かになるには円高でも高機能で他国より高く売れる製品を生み出す事と、円安でも輸入に頼らずエネルギーと食料を自給自足できる環境整備が必要ということになりそうです。藻から石油を生み出す新技術、メタンハイドレートの活用、IPS細胞による世界最先端治療など日本の競争力を取り戻す最先端技術が一日でも早く日の目を見ることを願ってやみません。

当社では世界を変えたり日本を救うような大それた事業はしておりませんが、次世代をしょって立つべく学んでいる子供達が教育現場で当社製品に触れている姿を想像して安全に楽しく学んでいけるようモノ造りに取り組んでいきたいと思います。

2012年も皆様のご支援のお陰で無事、業務を完遂して終えることができました。

期待と不安が交錯する2013年を間もなく迎えますが、日々精進してこれからもモノ造りを通して世の中に貢献できる会社を目指していきたいとおもいますので来年もよろしくお願いいたします。

では良い年をお迎えくださいませ、一年間本当にありがとうございました。

 

株式会社コマイ 駒井和彦

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