先日、取引先さんの招待で東北仙台に慰安旅行に行ってきました。
偶然にも前日の夜、楽天イーグルスが巨人を倒して初の日本一になったばかりでさぞ盛り上がっているかと思いましたが、思ったより落ち着いていました。
やはり空港は市内から離れている上に、津波で周辺の建物が流されてしまい空港以外はまだ一部の建物しか復旧されておらず地元の人が少ないことが影響しているのかもしれません。それでも890円の牛たんカレーライスが770円に値引きされていたり、手書きのささやかな祝優勝の文字がちらほら見受けられました。
77という数字は星野監督の背番号にあやかった数字で仙台市内ではセール価格としてあちこちで表示されてました。市内では優勝した幸せ気分いっぱいのお祭りでしたがインターネット上では心ないWEBストアで偽りの定価設定から77%を値引きしたように見せかける問題表示が続出したとのことで大変残念です。
空港から電車での移動の際には仮設集合住宅や、建て直し中の病院など、まだ復興の途中と思われる風景が多数目に入ってきました。
観光で最厳寺と松島を訪れました。松島は船で遊覧したのですが、船内で聞いたお話では松島には11mの高波が来ていたのですが、数ある自然の島々が衝撃を吸収して人の住む湾内に来た時はわずか2mに軽減されており、犠牲者がでなかったそうです。お話をしてくださった女性の方は、地震の時もこの船に乗船しており、大きな揺れを感じてとても怖い思いをしたそうです。その後、すぐに陸地に戻って津波が来るまでに高台へ移動。2mの波が来た頃には全員避難完了で事なきをえました。一方で松島から少し離れたところにある実家は防波堤になるような島がなかったため、実家は一瞬で流された上に通常の避難場所に逃げた両親も想定外の津波が押し寄せてお亡くなりになられたとのことでした。2年7ヶ月が経ち、未だに悲しさは癒えませんが千年に1度の大津波を経験した自分たちは後世にこの体験を伝えるために生かされているんだと思って、一生懸命生きていきますと力強く語っておられました。目頭が熱くなった私は、既にお土産は買っていたのですが船内で販売されている海苔やスルメをしこたま買い込んで帰りました。人的被害はありませんでしたが、松島の海苔の養殖は全滅したとのことで1年前にようやく細々と再開したばかりだそうです。個人での買い物などたかがしれていますが、少しでも復興に役立てばとい思います。
今回は取引先さんの招待でしたが、また近いうちに出張でも旅行でも東北の地を訪れたいと思った有意義な旅でした。
先ほど書いた楽天Webサイトでの優勝セール不当表示の件ですが、先週はそれ以外にも食品偽装の発覚が多発しました。被災地で一所懸命がんばっている東北の皆さんを見習って、誠実に商売をしていかなければと強く思いました。