先日、我が家の長男の小学校卒業式に行ってきました。
平日ですので一昔前なら父親の参加は少なかったかと思いますが現在は子供は両親が揃って育てるのが主流になってきたようで、4割くらいのご家庭は夫婦そろっての出席でした。もう30年も前になる自分の卒業式の頃は、国歌、校歌斉唱と卒業証書授与のみといった形式ばった流れでしたが、卒業式用に合唱する歌を用意したり、5年生に送る言葉も一文づつ交代で読み上げるなど随所に感動させる演出があってよかったです。特に印象に残ったのは一人づつ卒業証書を受け取る前に、6年生の一人一人が、将来の自分の目標を語るところでした。「僕は、世の中の役に立つ◎◎になる」という大きな声で宣言する6年生達は私の目にとてもまぶしく映りました。
時代の変化を感じたのは、男の子でプロ野球選手が少なかったこと(プロサッカー選手も少ないですが)と女の子で建築家を志望する子が多かったところです。もちろん今の世の中、女性が仕事を持つことも当たり前になってきましたが、どちらかといえば理系でモノを創造する業種である建築に関心を持った子が多かったのが意外でした。とはいえ志望動機については、住む人が幸せに感じられるような家を造りたいという声が多く女の子らしさがあってとても良かったです。
小学校の卒業式から飛躍しすぎかもしれませんが、これからの日本は少子高齢化で昔のように若い男性だけが働き手という訳にはいかなくなってきています。かと言って労働力確保のための移民はなかなか難しい状況ですので、共働き家庭の推進で働く人間が増える必要があると思っています。そんな中で女性が男性と同じ仕事をするのではなく、アウトプットが同じでも女性らしい優しさにあふれた新しい生産性を持った仕事をしてもらえるととても良い結果につながるのではと思います。昨年の流行語では「おもてなし」が選ばれましたが、モノづくりでもおもてなしの気持ちが入った良い製品を造ってお客様に喜ばれる。女性の皆さんにもぜひ、「らしさ」を生かした仕事ぶりでモノ造りの世界にもチャレンジしてもらえばきっと魅力的な製品ができあがると思います。
卒業式から話題がそれてしまいましたが、私の長男は科学者になって宇宙の謎をとくのが将来の夢だそうです。私は「同じ科学者になるなら、介護ロボットなどを開発して世の中の役に立つ方がいいぞ」と冗談まじりに言いましたが、本人は今は宇宙に夢中のようです。(漫画の宇宙兄弟の影響みたいですが)
さて10年後は、どんな道を選んでいるのでしょうか。親として楽しみ半分、心配半分ですが本人の意志と努力が決めることですので、(できるだけ)口を挟まずに見守っていきたいと思います。