3期生入社

 当社がベトナム人実習生の雇用を開始して2年半が経過しました。2月には3期生となるQさんが入社して4人の実習生が製造現場で働いてくれています。

「Qと申します。どうぞよろしくお願いします。」

 初出社で感じる緊張感は日本人もベトナム人も変わらない。緊張しつつも派遣先機関の指導員からとにかく元気よく挨拶するように教わったQさんは、全員がはっきりと聞き取れる大きな声で挨拶をやりとげた。

木工製品の生産をしている当社の現場には、安全に注意しないといけないことが多い。電動の刃物などは、指を切ったりしないように安全ガードしているが好奇心で意図的に指をスキマに入れてしまうと怪我は避けられない。先輩から安全について滾々と説明をうけるQさん、管理者からの日本語ではまだ理解できないが1期生と2期生が通訳して現場の危険性について説明する。まじめなQさんは真剣なまなざしで先輩の注意を聴いている。一通りの説明を受けて最初の作業は梱包、「商品を傷つけないように注意してください。」先輩が最後に念押しした言葉を思い浮かべながら一所懸命に作業するQさん。手先の器用さでは先輩の方が上に感じる部分もあるが、取り組む真剣さではひけをとらない。借金を背負ってでも海を渡り、この3年~5年で自分の一生を左右する技術を身につけようという必死さは本当に見習いたいところ。

初日を無事に終えたQさんには、同居する先輩の2期生Tさんとの共同生活が待っている。TさんはQさんより年上だが人懐っこい笑顔で誰とでもすぐに親しくなれる性格、日々の表情を見ている限り仲良く共同生活できているようである。他のベトナム人実習生は昼休みに帰宅して昼食をとることが多いが、Tさんは日本語のレベルアップをめざしており、毎日お弁当を持ってきて昼休みに日本人社員とがんばってコミュニケーションをとっている。そんなTさんをみならってQさんもお弁当を持参して昼休みの日本語教室に参加。上司になる日本人管理者のNさんは少し強面の顔だちをしているが、性根は優しく面倒見のよい性格だ。毎日の昼食時間を利用してTさんQさんとコミュニケーションをとり続けたおかげで2人の日本語能力は日進月歩で向上してきている。学ぶことに貪欲な3期生のQさんの今後の成長に大いに期待したい。

 今年の夏は1期生の2人が入社して3年になります。2名ともあと2年コマイ勤務延長を希望しているが、ルールで1か月の一時帰国が必要、さらに2年後にはベトナムに帰国か、日本で延長するかを決断する節目を迎えます。2期生は2026年の夏、3期生は2028年冬に節目を迎えるのでそれまでに当社としても次の人材募集を考える必要が出てきます。4期生を募集するころまでにQさんが後輩を指導しできる立派な先輩に育ってくれることを期待して今回のブログは終わりたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

お問い合わせ・お見積依頼

メールにて承ります。
お気軽にお問い合わせ下さい。